尾道の疼痛専門セラピスト のブログ

「痛み」の専門家で病院勤務を経て起業した作業療法士のてっつぁんです。徒手医学とリハビリテーションについてのマーケティングをしています。

支える力をつけるとは?

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ここのことろ優先事項が他にあり更新が遅くなりましたが、

先日から繰り返し強調している体幹シリーズです。

 

 

人間の運動において随意運動姿勢制御の両者が常に動員されており、

特に下部体幹インナーマッスルが担うコア・スタビリティというシステムが身体の土台として機能していることが効率的な運動に不可欠である

という内容をお送りしてきました。

 

もう一度コア・スタビリティの構成要素を紹介しますと、

腹横筋

多裂筋

骨盤底筋群

横隔膜

です。

 

筋、筋、筋・・・と来て「膜」が混じってますが、

横隔膜は最も重要な呼吸筋の1つで、呼吸に連動して常に上下に動くことで胸郭や腹腔の圧力を調整しています。

 

 

人間は進化の過程で姿勢と肩こりや腰痛との戦いを強いられるようになったわけですが、現代人はライフスタイル自体がハイリスクなものになってきています。

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こうしてパソコンに向かっている自分の姿勢も人のことは言えないかも知れませんが・・・

それはさておき、

ここでは「多裂筋」に焦点を当てて話を進めていきます。

 

 

そもそも多裂筋なんて聞いたこともない方も多いでしょうし、

セラピストですら気にしたこともない

という印象が少なからずある組織ですが、

すでに紹介したように姿勢制御における重要なインナーマッスルの1つです。

 

 

前回の「下手な絵」で解説したとおり、

姿勢をつくる主要な構造体は間違いなく脊椎です。

toratezza0316.hatenablog.com

 

多列筋の役割は関節を動かすことよりも適度な緊張を持続させて上下隣同士の脊椎(椎骨)を安定させることが主体ですが・・・

何せインナーマッスルなために他の筋肉(脊柱起立筋)に覆われ背骨の上からでは触れにくい筋肉です。

 

多裂筋は縦長で下の方ほど発達し、

骨盤の後ろの面に広がって付着していることから、

骨盤との連結が非常に強い筋肉であるとも言えます。

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腰痛を抱える方の多くがこの骨盤の後面辺りに圧痛を認める(太矢印の部分)ことから、

この付近を押さえてみて痛みが出る方は、この筋肉のトラブルを疑ってみることも重要です。

 

 

高齢者に限らず外傷後の方や日常的に同じ姿勢を長時間続けている方など、

体幹を捻る動き(回旋)や横に倒す動き(側屈)をしていただくと軒並み

「全然動かん」

もしくは

「右の方が回りやすい」

など、何かしらの違和感を訴えるという現象がしばしば確認できます。

 

そして、

多列筋の骨盤付着部辺りを押さえてもう一度体幹を回旋や側屈動作をしてもらうと、

「さっきより回しやすい」

「左が軽くなった」

といった変化が高頻度に生じます。

 

 

理屈としてはインナーマッスルである多列筋に外から圧を加えることで脊柱の安定性が一時的に向上し、アウターマッスルである起立筋の負担が減り効率的な筋出力を発揮することができる

ということになります。

 

 

もしあなたにこの現象が当てはまるなら、

多裂筋の慢性的な疲労や萎縮、緊張が動きを阻害している可能性が高いです。

 

そして、

骨盤と連結しているということは股関節の柔らかさにも強く影響される

ことが分かります。

 

 

繰り返し述べていますが、 

姿勢を維持するということは瞬間的な強いトルクではなく持続的な出力が求められる

=弾性と支持性を確保することが絶対的な優先課題になります。

 

したがって、

トレーニングの目的は背中から股関節にかけての動きを軽くすること

が課題になってきます。

 

いわゆる「腹筋運動」のような表面の筋肉を使う運動よりも、

呼吸が止まらないように背中やお尻を引き締める姿勢を意図的につくることも有効です(↓例)。

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実際のセルフエクササイズはセラピストによる鑑別と指導の元、というのがセオリーでしょう。

 

今回は多裂筋についてざっと紹介してきましたが、次の記事ではまた別の視点で体幹について語っていければと思います。

 

今日もここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。

 

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