週末に本気を出す療法士

自分の目に映る「リハビリ難民」を西洋と東洋、双方向から診る療法士。セミナー寅丸塾を不定期で開催しながら、普段は家でも職場でも子どもに振り回さる会社員。

身体を家に例えると伝わりやすくなった話。

今日もアクセスいただき、本当にありがとうございます。

尾道で唯一の疼痛治療専門家のブログへようこそ!

 

 

以前から疑問に感じていましたが、

町の接骨院や整体院ではどんな治療が行われているのか?

という質問を通院歴のあるお客様に伺ったところ、

 

ある方は

「余計に痛くなった」

「効いてるのかどうか分かんない」

「いつも同じように上から下まで揉んでいくだけ」

 

という話も聞く一方、

別の方からは

「首が痛いのは腰から来ていると言われた」

「手に針をしてもらったら肩が少し楽になった」

など、

様々な経験談を教えていただきます。

 

 

リハビリテーションに限らず、

身体という替えの利かないターゲットを相手に何かしらの戦略を立てるのがセラピストの仕事ですが、

この領域での商品価値とは

「自覚症状の変化」

「それを顧客と共有できること」

であると常日頃考えています。

 

したがって、

治療家と名乗るのであれば日々変化するコンディションに対して

「いつも同じメニュー」

ということ自体がそもそもあり得ないし、

顧客にとって価値を感じないないものはやはりセラピスト側の自己満足でしかないのでしょう。

 

 

そういった意味では、

病院勤務時代には無条件に目の前に来て下さる入院患者さんに対して、どれだけ主観的な問題に向き合えたのか、

と反省することも多くあります。

 

 

前振りが長くなっちゃいましたが、

 

私が仕事をする上での最優先事項は

「変化を作る」

「共有する」

の2点です。

 

 

つい先日も数年来の肩こりや首の張りを抱えた方の相談を受けましたが、

肩そのものよりも筋膜性のトラブルが散見しており、肩らや首から離れた部位を操作することでその場で症状は改善したわけです。

 

「何で変わるの?」

と驚かれるお客様に対して、

 

「つながっているからですよ」

といつも答えるのですが、

この方はもう少し詳しく知りたいようでした。

 

 

そこで、

「家」をメタファー(比喩)として使ってみることにしました。

 

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「骨盤」という土台の上に「首」という天井が乗っている

→土台が傾くと天井もそれに引っ張られて崩れてくる

 

柱や壁(=脊椎や体幹筋)の柔軟性がなくなる

→衝撃が上の階ほど強く伝わるようになる

 

 

・・・いかがでしょうか。

首や肩の症状に対して、広い視野で問題を捉えることが重要ですね。

 

 

 

我々の仕事は目に見える形として残るものでないため、未だに偏見や懐疑的な目を向けられがちです。

 

しかしそれはこちらが十分に価値を提供してこなかったために生じたものでもあると思います。

 

患者さんにとってはこちらの肩書きなど関係ない。

正しい判断を下し希望の灯火を照らしてくれる、ランタンのような存在であれ。

 

私が以前イタリアで学んだ、最も印象深い言葉でした。

 

次回からはまた筋膜治療の話に戻ります。

「ギックリ腰」編を予定しています。お楽しみに(?)

 

 

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