週末に本気を出す療法士

自分の目に映る「リハビリ難民」を西洋と東洋、双方向から診る療法士。セミナー寅丸塾を不定期で開催しながら、普段は家でも職場でも子どもに振り回さる会社員。

結果を出すには情報が不可欠だ!

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今日は久しぶりに学友の一家と再会し、子ども同士で仲良く遊んでくれたところを見ながらとても幸せを感じられる一日でした。

 

 

さて、

今日の記事は自分の甘さを戒めるため、反省の意味を込めて綴っていきます。

 

その学友、最近小指の痺れに悩まされている

ということで、

遊びに来たついでに診せてもらうという流れに。

 

 

夏に向けて主に腹筋を筋トレしていたようですが、

痛み始めて1ヶ月程度なので、

筋疲労や微細損傷に伴う筋膜性の神経絞扼(知覚神経に圧迫がかかった状態)

を優先的に疑います。

 

「指の動きがぎこちない」という運動面の症状に対して手首の安定に関わる筋肉、

頸を動かしたときの違和感については胸部の筋肉

の硬さを取り除くことで、動き自体は効率化します。

 

ただ、痺れそのものは多少マシになる程度で大きな変化には至りません。

 

そこで、

体幹に目を向け横隔膜骨盤の硬さにフォーカスしていくと、

それらを操作すれば柔らかさは確保されるものの「痺れ」には直接的には関係ないようです。

 

 

ここでふと疑問が生じました。

 

それは

どんな感じで筋トレをしてたのか

ということ。

 

聞けば腹筋ローラー的なやつ↓

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を使って上肢を酷使していたとのこと。

 

つまり、↑この姿勢を保つために最大努力を要する部位があった訳です。

 

それが上腕三頭筋です。

 

この筋肉は普段あまり意識しませんが、

いわゆる二の腕のたるみや脂肪のつきやすい場所としてよく知られています。

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この上腕三頭筋の筋腹を局所的に変形させるような接触をしたところ

「それめっちゃ効く」

「ビリビリくる」

と、これまで接触した中で最大の反応が返ってきます。

 

 

実は上腕三頭筋と小指は

深層アームラインという筋膜性の連結を持っているのですが、

その更に上の肩腱板筋の反応が薄かったために見落としていたのです。

(この辺は分かりにくいので飛ばしていただいて結構です。また後日説明します。)

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この上腕三頭筋の筋疲労による伸張性の破綻が小指の痺れの原因であると鑑別でき、

この組織に対して緩みを確保する操作へと進みます。

 

もちろん一度の操作で完全に取り切れることは少ないですが、

確かな変化をもたらすことができ、セルフメンテナンスに繋げられました。

 

 

私にとって大切な友人の悩みを解決するきっかけを作れたことは喜ばしいですが、

そもそもちゃんと問診をしていれば、

問題点に最短で到達していたわけです。

 

 

痛みの原因は顧客のライフスタイルや運動パターンに隠れています。

それを改めて感じさせられ、

自分の仕事の精度をさらに高めるきっかけを与えてくれた友人に感謝します。

 

また明日から全力で目の前の問題に向き合っていきます。

 

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