週末に本気を出す療法士

自分の目に映る「リハビリ難民」を西洋と東洋、双方向から診る療法士。セミナー寅丸塾を不定期で開催しながら、普段は家でも職場でも子どもに振り回さる会社員。

免疫を強化する治療とは!?

今日もアクセスいただき、本当にありがとうございます。

尾道で唯一の疼痛治療専門家のブログへようこそ!

 

昨日は年に数回の看護学校での講義を終え、

もうちょっと笑いを取るつもりがマジメな性格が邪魔をして、

当たり障りのないトークになってしまいました。

暫く尾を引き猛省しているところです・・・

 

 

さて、

少し前から「筋膜」よりも一歩踏み込んだ疼痛治療について記事にしています。

 

少しおさらいすると、

身体は筋膜という膜組織で表面が覆われており

一部分の動きでもクモの巣のように全体の動きとして筋膜が流動的に反応する。

 

そして内臓も腹膜や横隔膜を介してそれらと繋がっているため、

臓器や消化管の状態が運動のパフォーマンスにも影響してくる。

 

つまり、

脚が重いと感じるとき、筋膜の問題を解決しても改善が乏しい時は

脚の筋肉との連結が深い臓器や周囲の膜組織の硬さ

といった要素に注目していくことで変化がもたらされる可能性が高い

 

といった内容について触れていきました。

 

 

ここからはもう少し具体的な例を挙げていこうと思います。

 

リハビリテーションを依頼される患者さんの中には、

慢性的な皮膚炎から全身が「かゆい」上に、

全身が常に緊張しており

寝返りをうつにも柵を引っ張らないと身動きがとれないような、寝たきりに近い状態の方もいらっしゃいます。

 

このような方にとって、

リハビリテーションと称した運動の強要はもはや暴力に近いものがあります。

 

 

緊張がとれ、

肩や腰の回転を使った自然な形で寝返りが打てるようになるためには、

まず身体が弛緩した状態を確保しなければなりません。

 

言い換えると、

免疫力を高めて炎症反応を内側からコントロールすることで

身体の恒常性(コンディション)を整える

 

その結果、

力みが抜けてパフォーマンスの改善に繋がる

 

 

このような仮説を基に、

免疫に関わる臓器の膜反射をガイドしていきます。

 

具体的な方法まではここでは言えませんが、

免疫系の臓器といえば肝臓や胸腺を指します。

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これらの器官のストレスがリンパや神経叢を介して骨格筋に影響しているとすれば、

当然その部位を制御するという考え方が求められます。

 

 

約1週間後、

この方は当初のかゆみや緊張が明らかに軽減し、

腰を捻って横向きになる

という、我々からすればごく当たり前の運動が発揮出来るようになったわけです。

 

果たしてどこまでがリハビリテーションの効果で、

どこまでが薬の効果か

は、実際には測ることはできません。

 

ただ、

本人がこれまで感じたことのない水準で

「楽になった」

と仰る様子から、

何かしらの価値を提供する事ができたと確信しています。

 

 

これを応用することで、

消化器系のトラブルである便秘や下痢、

生理痛あるいは冷え性などの循環系の問題

 

これら自律神経系の問題にも変化をもたらすことができます。

 

 

一つ上の水準で物事の本質を見極める

そんなオールマイティな治療家になれるよう

今後も修行をしていきます。

 

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