被災地でもう一つ命を脅かすもの
今日もアクセスいただき、本当にありがとうございます。
コチラは尾道で唯一、リハビリ難民(病院でリハビリを打ち切られたり正しい運動療法を指導してもらえない方全て)専門でサポートしている作業療法士のブログです。
長らく留守にしておりました。
コチラのブログは凍結させてしまっていたのですが、少しでも多くの方の目に留まるよう再度発信しています。
ニュースでもご存じかと思いますが、
ここ尾道と周辺地域は
先週末私がこれまで体験した中で最悪の大雨災害に見舞われました。
かつてない緊張と恐怖を感じた週末から一応の落ち着きは取り戻し・・・
私の地域も河川の氾濫、土砂崩れによる道路の崩壊が相次ぎ、
一時完全に陸の孤島状態でしたが、
懸命の土木作業のおかげでかろうじて交通も復旧しつつあります。
ただ、断水や物流ストップ、地盤の崩落などの影響がすさまじく
週が明けても仕事どころではなさそうです。
また、ここよりも被害の大きな地域もあります。
SNSを使って助けを求める声がたくさん寄せられてきましたが、
徐々に自衛隊の応援も駆けつけてくれているようです。
さて、
こういった災害時には避難所生活を余儀なくされる方、大渋滞で寝ることもままならず車の中で一晩過ごす方も少なくないようです。
最優先事項はもちろん食料や水を確保することなのですが、
同じくらい直接命に関わる問題があります。
それが
エコノミークラス症候群
と呼ばれる、
ー以下、説明ー
典型的なケースとしては長時間座ったまま過ごしたあと歩きはじめたとたんに、急に呼吸困難やショックを起こし、ときには亡くなることも・・・
長時間狭い椅子に座ったままの状態や窮屈な姿勢での睡眠を強いられると、足の血液の流れが悪くなり、静脈の中に血のかたまり(静脈血栓)ができやすくなる。
この静脈血栓が歩行などをきっかけに足の血管から離れ、血液の流れに乗って肺に到着し肺の動脈を閉塞してしまう。
2016年の熊本地震のときにも、これが原因で病院に搬送された例、死亡された例が報告されました。
・積極的な運動(歩行)
・長時間自動車のシートに座った姿勢で眠らない
・ときどき足首の運動を行う
・ふくらはぎのマッサージを行う
・十分な水分を補給する
・可能であれば避難所で簡易ベッドを使用する。
「歩行時の息切れ、胸の痛み、一時的な意識消失、あるいは片側の足のむくみや痛みなどが出現した場合には、早急に医療機関を受診して欲しい。車中泊をする場合や、避難所の中で運動などがままならない場合には、弾性ストッキングを適切な指導の下、使用することで予防効果は高まる。弾性ストッキングが被災地に届くように手配している」と、日本循環器学会は注意を呼びかけている。
厚生労働省はエコノミークラス症候群予防のための運動として
(1)足の指でグーをつくる、
(2)足の指をひらく、
(3)つま先を地面に付け、かかとを上下に動かす、
(4)つま先を引き上げる、
(5)ひざを両手で抱え、力を抜いて足首を回す、
(6)ふくらはぎを軽くもむ
――と紹介している。
今までどこか他人事のように思っていた「被災」。
目の前に突きつけられた状況に、どれだけ冷静に対応出来るかで周囲の安心生まれるはずですね。
多くの方が1日も早く日常に戻れるよう、自分にも出来ることがないか模索していこうと思います。