足の裏が痛い人の靴底を見れば問題が分かる?
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今日は地域の駅伝大会でした。
元々陸上競技をしていたとはいえいい加減過去の財産で何とかなる年齢でもなくなり、
明らかに昔あったはずの我慢強さやラストスパートが効かなくなっているのが良く分かりました。
まぁトータルで見れば4位(/15チーム)でしたからよしとします。
それにかこつけて、
普段そんなに運動機会のない大人がそういったイベントに参加すると、
必ずといってよいほど負傷者(骨折までいかなくても筋断裂や微細損傷含む)が出てきます。
参加者の中で「足の指が痛くてまともに歩けない」
というタイムリーな相談がありました。
痛みのある場所は本人自身も特定できており、
中指の付け根だと言います。
足底面は唯一地面と接する部位ですから、
自身の体重を支えつつ床面に対して推進力を与える、運動力学的に強固な安定性と流動性が求められる部位であることは間違いありません。
細かい解剖学について触れていくとキリがないのですが、
ざっくり言うと
扁平足の方やO脚の方の足底面は荷重ポイントが偏りがちになる
もうちょっと分かりやすく言うと、
歩くときに足圧中心(=最も荷重のかかる場所)が踵から指先へと変化する過程がちょうどいいラインで流れているか?(↓図の赤線)
みたいな指標があります。
靴の底でよくすり減るところはありますか?
と尋ねたとき、即答で
「外側がいつも削れます」
と仰るほど、この方の足圧中心は外側面に偏っており足底筋膜への機械的なストレスが蓄積している状態であることが伺えます。
よって、
荷重するポイントを「いい感じのライン」に持っていくため、
母指内転筋の出力を安定させてバランス良く床面にエネルギーを伝えていけるように持っていきます。
母指(=親指)は手でも足でも最も太く運動の起点になるため、機能障害を見る上で避けて通れない部位の一つですね。
1~2分程度コントロールして、相談者に足を着いてもらったことろ、
「お?全然痛くない!」
と変化が生じます。
とはいえ、
元々の姿勢や歩き方自体が修正された訳ではないので、あくまでも応急処置的な要素が強いです。
それでも本人にとっては緊急な問題が改善したことで満足度は非常に高いようでした。
ついでにテーピングで荷重部位を調整していくように指導させてもらいました。
足底面は床の感覚や自分の筋感覚などを微細にキャッチする受容表面としての役割があるため、
力強さとしなやかさを合わせ持つ必要がありますが、
同時に身体の不協和音の煽りを受けやすい部位でもあります。
ときどきは自分の足の裏をケアする、という意識を持つことも重要かもしれません。
今日もここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。
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