週末に本気を出す療法士

自分の目に映る「リハビリ難民」を西洋と東洋、双方向から診る療法士。セミナー寅丸塾を不定期で開催しながら、普段は家でも職場でも子どもに振り回さる会社員。

不定愁訴みたいな訴えを科学的に分析すると何かが見えてくる。

今日もアクセスいただき、本当にありがとうございます。

尾道で唯一の疼痛治療専門家のブログへようこそ!

 

ついに雪が降り始めました。

「寒いと身体が縮こまる」人が多いように、お客さまのパフォーマンスも軒並み低下している印象を受けます。

f:id:toratezza0316:20171208230134j:plain

 

 

病院では上から指示された通りに仕事が降ってきますが、フリーで仕事をしていると実に様々な依頼が舞い込んできます。

 

その中でも、特に難易度が高いのがいわゆる「不定愁訴」という部類に入る相談です。

 

例えば

「ちょっと歩いただけでヘトヘトになる」

「寝て過ごす方が多い」

「運動しても余計にしんどいだけ」

 etc・・・

 

このような患者さんは、病院では基本的に「また怠けて同じこと言ってる」的なニュアンスに取られがちです。

 

 

表面的には「元気な人」なので血液検査やレントゲンなどに異常所見がなければ(あっても?)ドクターはどうすることもできません。

ましてやリハビリテーションが処方されることもないわけです。

 

 

しかし、本人はそれでもなんとかしてくれる人を求め、偶然にも当店にたどり着きます。

 

 

話をよく聴いていくと、

骨盤が不安定で股関節の可動性が非常に狭い

呼吸筋が弱化し常に肩で息をしている

しょっちゅうのどが渇く→飲水→トイレに行く といった現象に代表されるように体内恒常性が破綻している

 

といったコンディションの問題を会話や観察から伺い知ることができます。

 

したがって、

見た目元気で第三者には「怠けている」ようにも見えるこの顧客の問題は

筋骨格系のトラブル以前に内部器官の機能低下を起こしていることが分ります。

 

 

ここで言う内部器官の機能低下とは、

「肝臓の数値が悪い」

とか

「ポリープがある」

といった明確なことではなく、

姿勢不良が慢性化して体幹の弾性が低下した結果、

五臓六腑に物理的なストレスが生じている状態を指します。

 

 

実際に触診をしていくと、

肝臓や腎臓、横隔膜といった組織の圧迫感が著しく、明らかに本来のパフォーマンスを発揮出来ていない状態です。

 

 

これに対して、

まず腹部を上から圧迫している横隔膜の働きを改善させる必要性を感じます。

 

そして、

目に見えない各臓器の腹膜や筋膜に対する運動性を引き出すように操作を加えていきます。

 

 

それらを繰り返していくと・・・

「身体が軽くなったね」

「最近、立つ時に物につかまらんでよくなった。片足でも立てるよ、ほら」

「便通がよくなったんよ」

 

など、生活上で明らかな変化が生じてきたようです。

 

 

もちろん、

年単位で慢性化した内部の問題を徒手的に変化させるにはそれなりの期間を要していますが、

本人の投資があって初めて問題の把握と適切なエクササイズへと提供できるわけです。

 

 

地域で活動していると、病院ではとてもお目にかかれないような相談に出くわすことがあります。

 

しかし、問題を見極める目と引き出し次第で「よく分らない不調」に対しても価値をもたらすことが出来るようになります。

 

 

一言で表現すると体質改善に向けたエクササイズです。

 

 

リハビリ難民の抱える問題は根深いですが、痛みや不調の原因を可能な限り鑑別することで今日も健康寿命に貢献します。

 

 

今日もここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。

 

salon-mizuki-rehabilitation.strikingly.com