週末に本気を出す療法士

自分の目に映る「リハビリ難民」を西洋と東洋、双方向から診る療法士。セミナー寅丸塾を不定期で開催しながら、普段は家でも職場でも子どもに振り回さる会社員。

あなたの股関節は柔らかい?

今日もアクセスいただき、本当にありがとうございます。

尾道で唯一の疼痛治療専門家 のブログへようこそ!

 

 

以前の職場から離れてもうすぐ2ヶ月が経とうとしていますが、

その間にもたくさんの仕事をさせていただき、新しい生活パターンができあがりつつあります。

元々の家事スキル自体はそこそこベテランのつもりなので、

主夫として妻のサポートをしつつ、事業主としての活動もしっかりこなしていきたいところです。

 

 

さて本題ですが、

高齢者に限らず痛みを抱えた多くの顧客の特徴として、

股関節が病的なレベルで硬くなってる

という傾向があります。

 

 

股関節は肩の次に可動性(動きの自由度)の高い関節ですが、

それと同時に荷重関節であるために高い支持性が求められる部位であることは間違いありません。

 

 

したがって、

外傷や老化などで骨盤周囲の組織にトラブルが起こると、

人間は身体を支えるという機能を維持するため必然的に可動性を放棄して支持性を優先します。

 

つまり股関節を跨ぐ筋肉を固めることで安定を得る訳ですね。

 

 

股関節を覆う筋肉は以前にも紹介しましたが、

ここでは腸骨筋に注目してみます。

 

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腸骨筋は骨盤の内面に張り付いており、

いわゆる「もも上げ」をするときに働く筋肉です。

 

ただ、

以前インナーマッスルとアウターマッスルの関係性について触れたように

股関節を安定させるために働くのが腸骨筋

実際に股関節を引っ張り上げるのが大腰筋

とざっくり分けたとき、

腸骨筋がインナーマッスルとして適度な緊張状態であるかどうかが重要になります。

 

 

農作業など、中腰やしゃがんでの作業が習慣化している方の腸骨筋は「常に縮んだ状態」となる訳ですが、

それが長期化すると当然腸骨筋が過度に緊張し骨盤を前に倒そうという作用が働き、

結果腰が曲がってくる

という現象へと移行します。

 

 

臨床上、

「背筋を伸ばして!」

と指示するとその瞬間は伸ばせるがすぐに腰が曲がってしまう

という現象をよく観察します。

 

腰が伸ばせないという方の多くが、

コア・スタビリティが機能する以前に腸骨筋が伸びないせいで股関節自体が過度な緊張状態となり姿勢が保てない

という可能性があります。(コア・スタビリティについてはこちら↓)

toratezza0316.hatenablog.com

 

 

そこで、

骨盤の内側を押さえて(=腸骨筋を正確に捉えた状態で)股関節を動かしていただいたたとき

「軽く感じる」

「脚が開きやすい」

「腰が伸びやすい」

など、何か変化を感じるようなら、

ほぼ間違いなく腸骨筋のトラブルがあると見てよいでしょう。

 

 

「股関節を柔らかくしましょう」

とアドバイスする事は簡単ですが、ここでもインナーマッスルの柔らかさが重要な意味を持ってきます。

 

なお、

腸骨筋を触れる部位はベルトを留める腰の出っ張りの位置から

グッと内側に指を引っ掛けてみて、

この時点で痛みを感じる場合はしばしば押さえながら股関節を色んな方向に動かす習慣をつけると有効なストレッチになりますよ。

 

今日もここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。

 

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