尾道の疼痛専門セラピスト のブログ

「痛み」の専門家で作業療法士のてっつぁんです。徒手医学とリハビリテーションの形について色々発信しています。

痛みの原因を探求する

今日もアクセスいただき、本当にありがとうございます。

 

早朝から仕事に集中するのはとても気持ちよいなと感じますが、

時々子供まで一緒に起き出して泣いてしまうこともあります。

怖い夢でも見たのでしょうか?

 

それはともかく、

今日も健康に気を配っておられる皆様に役立つ情報を発信していきます。

 

 

現時点で私はまだ修行中の身であり、

患者さんの問題に全力で向き合うことで

プロフェッショナルとしての爪を研いでおります。

 

 

 他病院から移ってこられた患者さんの中に、

「向こうではとにかく立って棒にしがみついてました」

「他には・・・足が痛いと言ったらちょっと擦ってもらうくらいでした」

という訓練を受けていたという方がいらっしゃいます。

 

実はこの方は、

いわゆるがん患者さんで体力は相当に低下しています。

 

以前の病院でトレーニングをしていたにも関わらず、

両足は動きますが痛みが強くてまともに上げられず、

ベッドから起きて足を下ろす時ですら手で足を運ぶような運動パターンを選択しています。

 

果たしてこの患者さんの問題は何なのか?

 

 

・・・言うまでも無く「痛み」です。

 

なぜか、

我々はプロであるはずなのに

「痛くても動かないといけませんよ」

「動かないから痛いんですよ」

という、

根拠の疑わしい安易な考え方で、

リハビリという名の苦痛を患者さんに与えがちです。

 

この方の場合も、

やはりその考え方に基づいた、

「見た感じ頑張ってる」だけのトレーニングが実施され、

結果的に苦痛が増悪していました。

 

 

では、

そろそろ何をどうすればよいのか

を考えていきましょう。

 

「足を上げると激痛が走る」

「座っててもお尻が痛くなって我慢できない」

 

この記述から、

足を持ち上げるの筋肉と、お尻の筋肉の状態はどうなっているのか?

という疑問を真っ先に持ちます。

つまり、

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以前にも紹介しました、

大腰筋と殿筋に再び登場していただきます。

 

足を曲げる(上げる)時には大腰筋が働きますが、

足が曲がるに従ってお尻は伸びていく

ことが想像できると思います。

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従って、

大腰筋が異常に緊張していたり、 殿筋が硬くなったりすることで

正常な伸び縮みが出来なくなり

「足を上げると痛い」

という現象が起こりますし、

 

常に地面に接触する殿筋の弾力が乏しければ

「お尻が痛くて座っていられない」

という現象が起こります。

 

このメカニズムから、

大腰筋の問題なのか殿筋の問題なのか、

あるいは両方の問題なのかを鑑別した上で、

治療ターゲットを選択します。

 

この患者さんの場合は、

どちらの筋肉も機能障害を起こしていましたが

特に殿筋の短縮が著しく、

「座っておくこと」に留まらず身体の土台として機能していない状態であると判断しました。(問題は他にもありますが、今回はそれ以外には触れず殿部の問題として進めていきます)

 

殿筋を上手く使える(伸ばせる)ように、

楽なポジションから殿筋の緊張を取り除く作業に入ります・・・

 

そうすると、

「楽に足が上がるようになった」

「座っても痛くないです」

という変化が生じました。

 

患者さんは痛みが劇的に軽減したことに驚かれますが、

そもそも本来の希望は「痛み無く楽に過ごしたい」です。

 

 

「痛み」という主観的な問題に対して

「動かないから当然だ」とか「我慢して力をつけなさい」

などと根性論で患者さんを責め立てても何一つ解決しません。

むしろ悪化します。

実際、この方も前病院ではかなり辛かったそうです。

 

薬を飲めば一時的には収まりますが、それは一時しのぎです。

 

もちろん、

セラピストが対処できる痛みとそうでない痛みはありますが、

 

プロである自分にしか解決出来ない痛みの原因を探る

という努力を絶やしてはいけないと信じています。

 

 

「痛くても動きなさい」

「年だからしょうがない」

「力が無いから痛い」

 

このような問題に直面されている方、

納得いかない治療を受けておられる方・・・

一度お気軽にご相談下さい。