週末に本気を出す療法士

自分の目に映る「リハビリ難民」を西洋と東洋、双方向から診る療法士。セミナー寅丸塾を不定期で開催しながら、普段は家でも職場でも子どもに振り回さる会社員。

筋トレで痛みが軽減する根拠はどこにある?

今日もアクセスいただき、本当にありがとうございます。

尾道/御調の疼痛専門セラピストです。

 

さて、

ちゃんと続けられるか心配だったこのブログも、いつの間にか10個目の記事に到達して一安心です。

 

今日は「筋トレの価値」について触れていきます。

 

リハビリの現場では、

あらゆる年代の患者さんがガシガシと根性論丸出しで鍛えさせられております。

もちろん、

血気盛んな中高生とか、

高い水準のパフォーマンスを目標にしているアスリート的な方

には重要なトレーニングだと思います。

 

しかし忘れてはならないことは、

病的な状態から脱却する戦略が正しく選択されているのか

ということです。

 

例えば、

大腿骨頚部骨折後の患者さんで、

加重ができるようになっても上手く立てず腰が曲がったまま伸びない、

という方は少なくありません。

 

股関節にはたくさんの筋肉が付着していますが、

その中でも1,2を争うほど大きな筋肉が「大腰筋」です。

f:id:toratezza0316:20170109135726j:plain

 

この大腰筋は見ての通り背骨から骨盤の前内側を通って大腿まで繋がっている訳ですが、

外傷後安静を保っていた患者さんは軒並み「硬く」なっています。

 

硬い=伸びない

という原則に従えば、

骨盤の前の筋肉が伸びない=身体が前傾姿勢になりやすい

ということです。

 

この硬い大腰筋がしっかり伸びる必要がある訳ですが(※前回の記事を参照)

リハビリの現場では筋力を確保するという名目で「足上げ」というトレーニングがしきりに推奨されています。

足を上げる動作には大腰筋の収縮(縮める)が伴うのですが、

硬い大腰筋を縮めることで更に伸びにくくなってしまいます

 

なお、大腰筋が慢性的に縮んで前傾姿勢になりやすい状態の方は、

もれなく「腰痛」という二次的な問題がついてきます。

 

リハビリを受けたことがある方は、

患者さんが平行棒にしがみついて背中を丸くしながら歩かされている

光景をご覧になったことがあるはずです。

 

「もっといいやり方はないんじゃろうか?」

と一度は感じられたのではないでしょうか?

 

筋トレが効果を発揮するのは、

健常な状態に近い収縮と伸張性を獲得した状態からであることを私は信じて疑いません。

 

筋骨格系のプロフェッショナルとしては、

どの部位に問題があるのか?

どこが緩めばパフォーマンスが上がるのか?

苦痛を強いることなく身体を制御する

 

にこだわってエクササイズを展開します。

 

身体に不調を感じておられる方

これまでのリハビリに納得いかない方

 

ぜひ一度ご相談ください。