週末に本気を出す療法士

自分の目に映る「リハビリ難民」を西洋と東洋、双方向から診る療法士。セミナー寅丸塾を不定期で開催しながら、普段は家でも職場でも子どもに振り回さる会社員。

高い水準のルーティンをつくる

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そろそろ臨床的な内容を含んだ記事を再開していこうと思います。

その前に、

少し前から戦うステージが変わり、働き方にゆとりを感じるようになりました。

 

結果、

朝のピリピリした感じや迷走してばかりの組織の方向性に振り回されることなく、穏やかな気持ちで臨めるようになりました。

 

思いのほかメンタルコンディションは重要で、対象者と向き合う前に自分の内面が安定していることで精度が上がって来たように感じます。

 

また、

私の価値を認めて下さる新しい繋がりができ、私自身も「与える者」としての人生のタスクを大切にしていきたいと思っています。

 

 

さて、

我々セラピストに限らずあらゆる仕事には「引き継ぎ」というものがあります。

 

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前任者から仕事の内容を受け、消化した上で自分の能力が発揮できる戦略へと落とし込む作業だと理解しています。

 

したがって、

「前任者と全く同じことをしなければならない」などということはほぼないでしょう。

 

 

ある仕事の目的に対して、

目先の目標やそれに到達するために必要な戦略を立て、

実際の戦術として実働する。

 

つまり、

引き継ぐときに最も重要なのは顧客が抱える問題や利用できるリソース、長期的な展望などであって、具体的な手段は新しい担当者が自分の価値感と責任において判断することだと思っています。

 

特に専門家の集団では、それらが横の関係を築く上で重要です。

 

「〇〇を何回」

「××を何分」

「△周歩く」

というメニューの押しつけはいわゆる「使いっ走りのデレゲーション」と呼びます。

 

レゲーションとは、所有している権利や責任を他者に譲ることです。

「こうしろ」「ああしろ」という戦術のみの指示は極端な話「奴隷やパシリ」として扱うということになり、責任も権利も譲ったことにはならないため指示した方の負担は変わらず有能な人材も育ちません。

 

仕事を任せる相手の自由意志や自覚、良心、想像力を尊重すること、結果に責任を持たせることで、時間はかかるが後に何倍もの効果を生み出すことに繋がる

とスティーブン・R.コヴィーは言います。

 

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世界的に有名な著書ですし、全てを紹介するとなると非常に骨が折れる作業になりますが何度読み返してもその都度気づきが得られる本です。

 

いつの間にか臨床関係なく最近のパターンになってしまっていますが・・・

セラピスト1人1人が自己責任において課題と向き合うことをルーティンワークとしていけるよう働きかけていきたいと思っています。

 

 

7つの習慣についてはまた事ある毎に触れていこうと考えています。

今日もここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。

 

 

伝え方で人生が変わる!?

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どのように文章を書けば心に響くメッセージができるのか、日々本や多くのブロガーの皆さんの記事を読み漁り参考にさせていただいています。

 

そんな中、あるコピーライターの著書から心に刺さる英語訳の文章を見つけました。


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この時代に生きる 私たちの矛盾

ビルは空高くなったが 人の気は短くなり
高速道路は広くなったが 視野は狭くなり
お金を使ってはいるが 得る物は少なく
たくさん物を買っているが 楽しみは少なくなっている

家は大きくなったが 家庭は小さくなり
より便利になったが 時間は前よりもない

たくさんの学位を持っても センスはなく
知識は増えたが 決断することは少ない

専門家は大勢いるが 問題は増えている
薬も増えたが 健康状態は悪くなっている

飲み過ぎ吸い過ぎ浪費し 笑うことは少なく
猛スピードで運転し すぐ怒り
夜更かしをしすぎて 起きたときは疲れすぎている

読むことは稀で テレビは長く見るが 祈ることはとても稀である

持ち物は増えているが 自分の価値は下がっている

喋りすぎるが 愛することは稀であるどころか憎むことが多すぎる

生計のたてかたは学んだが 人生を学んではいない
長生きするようになったが 長らく今を生きていない

月まで行き来できるのに 近所同士の争いは絶えない

世界は支配したが 内世界はどうなのか

前より大きい規模のことはなしえたが より良いことはなしえていない

空気を浄化し 魂を汚し
原子核を分裂させられるが 偏見は取り去ることができない

急ぐことは学んだが 待つことは覚えず

計画は増えたが 成し遂げられていない

たくさん書いているが 学びはせず
情報を手に入れ 多くのコンピューターを用意しているのに
コミュニケーションはどんどん減っている

ファーストフードで消化は遅く
体は大きいが 人格は小さく
利益に没頭し 人間関係は軽薄になっている

世界平和の時代と言われるのに 家族の争いはたえず

レジャーは増えても 楽しみは少なく
たくさんの食べ物に恵まれても 栄養は少ない

夫婦でかせいでも 離婚も増え
家は良くなったが 家庭は壊れている

忘れないでほしい 愛するものと過ごす時間を
それは永遠には続かないのだ

忘れないでほしい すぐそばにいる人を抱きしめることを
あなたが与えることができるこの唯一の宝物には 1円もかからない

忘れないでほしい
あなたのパートナーや愛する者に「愛している」と言うことを 心を込めて

あなたの心からのキスと抱擁は傷をいやしてくれるだろう

忘れないでほしい
もう逢えないかもしれない人の手を握り その時間を慈しむことを

愛し 話し
あなたの心の中にあるかけがえのない思いを分かち合おう

人生はどれだけ呼吸をし続けるかで決まるのではない

どれだけ心のふるえる瞬間があるかだ

 

 

この原文はボブ・ムーアヘッド牧師の説教として知られていますが、

コピーライティングのプロでもぐぅの音も出ないほど秀逸な技法が使われた文章だそうです。

 

この本では大きく分けて2つのテクニックが紹介されており、

相手の立場に立ってメリットを強調する

強い言葉を使う

という切り口ですが細かいテクニックはさておき、

結局のところ人は感動によって動かされるということは理解しました。

 

自分の利益のために読んだ本で、生き方を反省させられるとは。

 

結局何が言いたかったのか結論が不明確になりつつありますが、

家族や顧客、同僚・・・目の前の一人一人から信頼口座を高める役割に務めていこうと思いました。

 

今日もここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。

 

自立とは何を指すのか?

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自立という言葉について、以前から考察してきたことを記事にします。

あなたがもしセラピストなら、この単語からは即座にADL(日常生活動作)のことをイメージされるでしょう。

 

もちろんリハビリの対象者が自分のことを自分でできることは重要ですし、目指すべき目標であることは間違いありません。

 

ただ、もう少し広い意味で考えるとき、我々は何をもって「自分は自立している」と判断できるのか。

 
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この本の中で、自立についてこのように述べられています。

 

子どもは身体的な劣等性から、己の弱さをアピールすることで周囲の大人を支配し、自分の望み通りに動いてもらわなければ明日の命さえ危うい。

甘えやわがままで泣いているのでなく、生きるためには世界の中心に君臨せざるを得ない。

全ての人間はこの過剰な程の「自己中心的」なライフスタイルから出発するが、いつまでもその場にはおれず自分が世界の一部だと了解しなければならない。

つまり、自立とは自己中心性から脱却して「私の幸せ」でなく「私たちの幸せ」を考えられるようになること

だと言います。

 

 

私は大学を卒業し就職したとき「やっと自分は自立した」と感じた覚えがありますが、この考え方に基づいて振り返ってみると

就労しているかどうか、経済的に充足しているかという問題ではなく人生への態度やライフスタイルという側面において、

仕事の質よりも自分の利益(趣味や金銭的な充足)のためだけに過ごしてきたという点で子供時代と大差なかったな

という結論に至り、まぁまぁヘコみました。

 

人間は誰しも他者から認められたい、特別な存在でありたいという欲求を少なからず持っています。

私など特にその傾向が強い人間だと恥ずかしながら自分でも思います。

極端な話、「国家資格持ったから一人前」とか、「大きな病院に勤めてるんだから優秀でしょ?」と心のどこかで思っていた暗黒の時代がありました。

 

私の原点 - 尾道の疼痛専門セラピスト のブログ

 

「私を尊敬しろ」「私を愛せ」などと言う人間に尊敬が集まるはずがありませんし、愛されるとも思えません。

 

与えよ、さらば与えられん

 

という言葉があるように、他者から信頼を得たければこちらから無条件に信頼を寄せなければならないという原則があります。

 

我々の仕事で言えば、

顧客の話を聞いてどのような価値観や希望を持っているかを確認する。

顧客の利益に直結するものを提供する。

課題が複数あると感じたら、顧客が笑顔になれる方法を選択をする。

 

究極的には顧客を愛するよう努めるという人生の態度を選択するかどうか。

なお、誰かを愛することは単なる激しい感情ではなく、決意や約束、貢献することや二人で成し遂げる課題であるとアドラーは言います。

 

これらの課題を通して、主語が「わたし」から「わたしたち」に変化することで自然と信頼が生まれ自立した人間と言えるのですね。

 

セラピストは対象者を医学的な視点での自立へガイドする事はもちろん大事なのですが、自分自身も自立した存在かと問い続けることが必要になりそうです。

 

 

なんだか抽象的な話になってしまいましたが、前作も含めて何度読み返しても自分の人生について考えさせられる本だなと感じさせられます。

 

今日もここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。

 

環境に適応する

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仕事において、私が最も重要視する言葉があるとすれば

「適応性」

という概念です。

 

ここで言う適応性とは「状況や環境に合うように自分を変えていくこと」で、我々の仕事においては、

病理を制御する事で効率よく運動が発揮され、生活の質を高めるという考え方です。

とはいっても、今日の記事は臨床とは全く関係ない旅先での記録です。

自分の適応性が試される数日間の出来事を振り返ります。

 

 

今日まで沖縄を旅していました。

もちろん羽を伸ばすためなのですが、これまでがこれまでだっただけに「こんなにのんびりしていていいのか」とすら感じるほどの時間を過ごさせていただきました。

 

ただ、今現在沖縄は梅雨真っ只中で滞在中まともに「晴れた」日はありませんでした。

↓帰る頃にようやくうっすら晴間が出てきた浜辺
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子供と一緒に海を楽しむはずが、蒸し暑い上に雨の中現地移動を余儀なくされることに。

 

ずっと降られていた訳ではないものの、必然的にイメージしていたブルーオーシャンを味わうことなく…

 

まぁどうにもならないことを嘆いても何も始まりません。

 

沖縄には沢山見所があります。

美ら海水族館やフルーツランドなど屋内型のレジャーを上手く組み込んだり、沖縄独特の並木道を散策するのも雨を回避する戦略として使えました。

 
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1番子供が楽しんでくれたのは琉球ガラスを使ったフォトフレーム作り。

 

体験型のイベントは予定していませんでしたが、やってみるとこれがまた面白い。

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細かい作業はパパママに頼りますが、キラキラ光るガラスに夢中になってくれたおかげで雨の中でも楽しく過ごせたのでした。

 

 

沖縄の人はあまり天気予報を気にしないそうです。

地域柄天気が変わりやすいのもあるでしょうが、その場に合わせて環境適応する柔軟性があるということ。

自分のように「予定を立てなきゃ気が済まない」性質とは大分違うんですね。

 

そもそも

旅の目的は「家族で素敵な思い出をつくること」ですので、

あぁしなきゃいけない

こうしなきゃいけない

という決まりなど最初からなかった訳です。

 

この考え方は仕事にも多いに役立てるはず。

目的に対してどのような戦略や戦術を選択するか、引き出しが多いに越したことはないでしょうが枠にはめ込むだけではダメだということですね。

 

また明日から、自分のミッションや目の前の課題に向けて準備していきます。

 

今日もここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。

 

公平と平等

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あなたは「公平」「平等」という言葉を聞いて、どのようなイメージを持たれますか?

 

どっちも同じじゃろ?(※広島弁)

 

と思われた方はぜひ最後までお付き合い下さい。

 

 

我々が普段買い物をするとき、大抵の商品には消費税がかかります。購入者が金銭的に豊かであるかどうかに関係なく。

これが「平等」です。

 

一方、かつてあった物品税のように、生活必需品には課税しないが貴金属や外車など生活にゆとりのある人が買うような贅沢な品物には高額の税金を課す。

これが「公平」です。

 

私のいた組織を含め多くの組織で、公平ではなく平等の精神が浸透しすぎている

と感じていました。

 

年功序列制度や決して例外のない報酬基準、業務の質よりも量で成果を判断する体質…

 

平等にプレーするとゴルフのスコアでプロに勝てるはずがない。

平等に給食を与えると身体の大きな生徒には足りないし、小さな子には多すぎるかもしれない。

平等に仕事を割り振ると個々の能力次第で「手に余る」状況が必ず生じる。

 

つまり、「平等」は正しく美しい言葉に聞こえますが、公正な評価をせずに一律な扱いをすることで、かえって不公平になる悪平等というものが現実的にははびこりがちになります。

 それによって、最も不利益を被るのは顧客一人一人であり、それをバックアップする人間はそもそもこのような組織にはあまり見かけません。

 

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この本の核心はもっと他のところにあるのですが、筆者は自身の経営経験から、

教育や訓練を受ける機会はなるべく全社員に与えるが、努力して出した成果に対する評価と、その評価にふさわしい処遇は決して平等であってはならない。正しい意味での差別待遇が必要である

と断言します。

 

我々は専門職という立場上、仕事をする場を与えられて報酬を受け取るのが一般的なのですが、

自分の時間を単純に提供しているだけの人間と顧客に喜んでいただくことにフォーカスしている人間では、仕事の質が明らかに違ってきます。

 

つまり、

患者にリハビリをさせるために病院に勤務しているセラピストと、顧客に笑顔になって頂くために仕事をしているセラピストでは結果も顧客からの信用度も違って当然だ

という話になります。

 

 

これは1つの例ですが、

夕方、近所の主婦から「ビールを1ダース」注文された酒屋は注文通りビールを用意します。

ただし、繁盛している酒屋は6本入りのケースを1個と冷蔵庫でキンキンに冷やしたケースを1個、合せて2ケース届けます。

夕飯の支度をしながら「主人が飲むビールが切れている」ことに気がついた主婦の意図を察した上で、注文のときに「冷えたビール」と言い忘れても冷えたビールを届けることで顧客の期待を上回るサービスを提供したということです。

 

 

組織や専門家にとっての「冷えたビール」とは何か。

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提供する商品の品質を高めることは言うまでも無いのですが、そのためには組織の中で個々の品質を高めることが前提条件だといいます。

 

これらが実践できて初めて公正な取引が成立するわけですね。

 

そして、それを正しく評価するシステムがあれば、組織の中でも公平な待遇が期待されます。

 

社会貢献や奉仕という綺麗な言葉を経営理念として額縁に入れて飾っている組織はたくさんありますが、

それに相応しい品質を磨いている組織で働けることは社員と顧客両者とも幸せなのだと思います。

 

今日もここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。

 

※このブログは痛みにお悩みの方、痛み治療にお悩みのセラピスト向けに発信していますが、都合により最近は少々脱線気味なことをご容赦下さい。

 http://salon-mizuki-rehabilitation.strikingly.com/

 

人を動かすには自分の姿勢から

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専門家としてのスキルはもちろん重要なのですが、

やはり文字通り人と接する仕事である以上、人に好かれる存在でありたい、その上で顧客と良好な関係を築きたいと、いつしか強く想うようになりました。

そこで、D.カーネギーの著書を参考に、どのような意識が必要なのかをざっくり考えていきます。

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結論から言うと、人に好かれるには6つの原則があるらしい。

 

1.心からの関心をよせる

2.常に笑顔を忘れない

3.名前をきちんと覚える

4.まずは話をよく聞く

5.相手の関心事を話す

6.重要人物として接する

 

 

D.カーネギーは、自分の著書で

相手を動かしたければまず相手を理解することから始めるよう助言しています。

「何度注意しても直さない」「なぜあんなことをするのか」

など、他人の間違いや粗を探して矯正しようとする努力は見当違いだといいます。

 

この時点で、我々の仕事とはかなりの矛盾を感じるところです。

セラピストは養成校から「問題を探す」「評価する」「修正する」というスタイルの教育を受け、機械的に「この検査をしなければならない」「こんな点数しかとれないなら点数を上げないといけない」といった思考に陥りがちです。

つまりセラピストの関心は患者さんの人間性ではなく「成績」に向けられがちになります。

 

私もペーペーの頃は、

「どうして未だに手を使おうとしないんですか?」とか、「自分で努力しなきゃいつまでもよくなりませんよ」

などと説教じみたことを口にしては「しょーがない患者だ…」

とネガティブな意識で仕事をしていました。

 

人間の行動は理屈よりも快/不快という低いレベルでの判断基準に左右されやすいものです。

議論に勝つとその場では従ってくれるかもしれませんが、負けた相手は自尊心を傷つけられ、さらに反発心が高まる可能性が高まります。

 

人は議論に負けても意見は変わりません。

意見の異なる部分よりも意見の一致している問題を強調し、互いに同一の目的に向かって努力していることを相手に理解してもらうこと、違いがあるとすればその方法だけだと強調すること。

 

人の心を捉える近道があるとすれば、相手が最も関心を持っている問題を話題にすること

だと言います。

 

 

「本人のために」という大義名分を使って「もっとこうしなさい」と命令すると、言われた方は意欲を削がれたり抵抗したくなる。

しかし、テレビや本を見た後で、自発的に言動を変える人は多い。

つまり、押しつけや批判をせず自分から気付いて成長意欲をかき立てること。

命令はやめて質問をする。「仕事が遅い!」と批判するよりも「効率を上げる方法はあるかな?」と自発的な工夫を引き出す。

 

人を変えるのは簡単ではないし、時間もかかるが、それでも愛情を持って期待をかける。その蓄積が人を動かすのだ。

と結論付けています。

子育てや教育全般の原則とも言えるでしょう。(実際には感情が先に立つことも多いでしょうが・・・)

 

 

最後に、

人が動かないときに、見落としていることがないか?

人と接するときに気をつけるべき6項目がこちらです。

 

1.誠実に接すること。自分の利益よりも相手の利益を考えること。

2.相手に何をして欲しいのかを明確にすること。

3.相手への共感を心掛けること。相手が本当に臨むことは何かを考えること。

4.協力をすれば、どんな利益を相手に与えられるのかを考えること。

5.相手がほしがっている利益を提供すること。

6.人に頼み事をするときは、相手自身の利益にもなると分かるような言い方をすること。

 

これらが実践できると、顧客との関係も自ずと良好なものになりそうですね。

 

今日もここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。

 

費用と収益

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徐々にブログの内容が本来の趣旨と離れていっていますが、自分の知識を整理するためでもあり誰かにお読みいただく以上、そこそこ情報処理をしていくことで何か役に立つことができるかもしれません。

 

「簿記」という、一見我々とは非常に縁遠い学問を浅ーくかじったときのことを基に記事にします。

 

 

世の中のあらゆる取引には「会計」という作業が伴うのですが、経理担当者が会計業務をする際「仕訳」という素材を元に帳簿記入をする・・・

それが「簿記」という技術だそうです。


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仕訳とは、1つの出来事に対して2つの情報を記録すること。

つまり、ある商品を売買するとき

「売り手」の情報は「千円の利益」と「商品を売った」という事実、

「買い手」の情報は「千円払った」と「商品を手に入れた」という事実

があり、

売った商品の価値と顧客からもらうお金が同じでなければならない「等価交換の原則」に基づいているということ。

 

また、商品を生み出すためには見えない所で製品に対する「費用」が生じます。

我々セラピストの場合、この費用に相当するものは自分の努力に他なりません。

そして、その努力の結果生まれる他人への成果を「収益」という形で表現します。

 

したがって、

収益-費用=利益

となるわけです。

 

利益を最大化するためには収益を上げるか費用を抑える必要があるのですが、

費用を抑える=自分の努力をしない

という意味では決してありません。

 

高い品質の商品をお届けするため、今すぐ利益は発生しないが将来のための投資はその組織や個人の「資産」として捉えます。

同じ支出でも将来の利益のために使った物は「資産」で、目の前の取引のために必要になった支払いが狭い意味での「費用」というらしい。

 

ということは、 我々は資産をできる限り増やす努力をした上で顧客から投資していただき、ようやく利益として等価交換できるわけですね。


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専門家は養成校を卒業することは当然として、その後に何を学んだかで報酬相応の働きができるかどうかが決まります。

 

現時点では、新人でもベテランでもエースでも、一律の報酬を受け取るのが医療保険制度ですが、いつまでこの制度は通用するのでしょうか?

知識をつければつけるほど矛盾を感じていく今日この頃です。

 

・・・簿記の話でしたが、結局何が言いたかったかというと、

 

我々に顧客の人生を投資する価値があるかどうかをセラピスト自身も考える必要があるということ。

 

セルフメディケーションという言葉が出回り始め、自分の責任で価値あるサービスを選択することが推奨されています。

選ばれるセラピストになりたい

と頑張るきっかけになった1つがこの本でした。